
「足の爪が分厚くなって、色も黒くくすんできている…」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。手足の爪が厚くなるのを放置していると、爪周りに痛みが生じたり爪が割れやすくなったりします。
手足の爪が厚くなる肥厚爪
肥厚爪(ひこうづめ、ひこうつめ、ひこうそう)とは、手や足の爪が分厚くなる状態のことです。肥厚爪の状態を放置していると、爪が剥がれやすくなったり、割れやすくなったりします。重症化すると靴を履くたびに爪が痛むケースも多いようです。

肥厚爪は、なぜなるのか?
厚くなりやすい足の爪は、気付いたら爪が切りにくくなっていたり変色したりしています。その原因をまとめました。
足に合わない靴を履いている
肥厚爪になる原因として、足に合わない靴を履いていることが考えられます。つま先が狭い靴やハイヒールなどを履いていると、爪に大きな負担がかかって指が正常に伸びず、爪が分厚くなってしまうのです。
ハイヒールや運動時の靴を選ぶ時は、以下をチェックしましょう。
- つま先に余裕がある
- 足指の上部分に余裕がある
- 足の甲(足首)がしっかり固定できる
また靴の選び方だけでなく、履き方にもこだわってみてください。運動時のシューズやスニーカーは、足を入れたら踵をトントンと靴底に合わせてから紐をしっかり結び、足の甲が横ずれしないようにします。足指が自由に動く余裕を残し、足裏のアーチが自然に働くようにします。
深爪になっていないか
深爪の癖がある場合、むき出しになった爪の下の皮膚が盛り上がり、爪の成長が阻害されることで爪が分厚くなり、肥厚爪になりやすいです。
深爪による肥厚爪を予防するためには、爪を適切な形に整えることが大切です。四角形に丸みをつけたスクエアオフカットにすることで、外部からの衝撃による爪への負担を抑えられます。爪の長さは、指の高さと同じくらいにそろえるのがおすすめです。深爪になっている方は、ある程度爪を伸ばしてから適切な形に整えましょう。

加齢によるもの
年を重ねるにつれて、爪は乾燥して外部からの刺激にもろくなり、次第に分厚くなりやすいといわれています。肥厚爪は、70代以降の年代に多く見られやすい症状です。高齢者の7割位がなると言われていて、足の爪が厚くなり真っ黒になってしまうこともあります。
爪のケアが不足している
爪に汚れがたまっていたり、乾燥したりなど、ネイルケアが足りていないと肥厚爪などの爪トラブルが生じやすいです。手の指は、日に何度も洗いクリームを塗ったりしますが、足はなかなかケアされないものです。足の指は心臓から遠く栄養が行き届かないなど爪のまわりの血液が滞りがちなのも原因です。
足の爪のケアのポイント
他の爪トラブルは考えられないか
爪が分厚くなっている場合、肥厚爪以外の爪トラブルが原因となっている可能性もあります。ここからは、肥厚爪以外に考えられる爪トラブルをご紹介します。
爪水虫(爪白癬)
爪水虫(爪白癬)とは、白癬というカビが爪に感染した状態のことです。中高年の男性に多く、爪が白っぽく濁って見えたり、分厚くなったりします。爪水虫になると爪がもろくなり、少しの刺激で爪が割れたり細菌感染したりしやすくなります。
巻き爪
巻き爪とは、爪が変形して内側に巻き込んだ状態のことです。巻き爪になる原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 先天的な骨格の影響
- 扁平足、外反母趾などの影響
- 爪が乾燥している
- 歩き方に問題がある
- 歩く量が少ない
- 不適切な靴の履き方をしている
- 足に合わない靴を履いている
- 間違った爪切りをしている
このように、巻き爪の原因の多くは肥厚爪と共通します。つまり、巻き爪になっている方は肥厚爪にもなりやすいのです。
まとめ
足の爪の分厚い原因は、①靴やシューズを見直し、②爪の切り方、③足指ケアの仕方を見直すことで改善されます。それでも改善されない場合や症状が進む場合、医療機関で診断をしてもらいましょう。爪の健康のために、足指をしっかり動かすことも大切ですね。靴下を履いて生活する時間が長い方は、お風呂に入った時に、足指チェックをするようにしましょう。