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自分でできる対策で予防しよう!更年期のドライマウスの症状と原因とは?

2023 11/11

先日、喉を痛めて病院に行ったら、細菌感染とのことで、しばらく薬を飲みました。秋になり空気が乾燥してきたからな〜なんて思っていたのですが、それだけではなさそうです。実は、ドライマウスが関係しているようです。

ドライマウスは女性、特に40~50代の更年期を迎える女性が多いと言われています。女性ホルモンのエストロゲンの分泌が低下し、体の保湿力が落ちて唾液の分泌にも影響を及ぼすことで、口が乾きやすくなり、ドライマウスの症状が現れます。

目次

ドライマウスの症状とは?

さまざまな原因により、主に唾液の分泌量が少なくなり、口の中が乾燥状態となることです。唾液量が少なくなると口腔内に細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因ともなります。また、唾液分泌が減らなくても乾燥感やのどの渇きを感じる場合もあり、これらもドライマウスに含められます。
若年者では少ない症状ですが、50歳以上で多くなります。日本では口の乾きを感じている人が、数百万人~数千万人いると推測されています。また、ドライマウスの原因が全身的な内科疾患に起因するケースもあります。

唾液の働きとは?

  • 消化を助ける
  • 口の清潔を保つ
  • 味を感じやすくする
  • 食べ物を飲み込みやすくする
  • 口の中の粘膜全体を覆って保湿・保護する
  • 全身の健康を保つ

口から入ってくる細菌の増殖を防ぐ「抗菌作用を持つ」、がんの原因にもなる「活性酸素を減少させる(※)なども報告されています。(※)西岡一:唾液と活性酸素とがん予防、業界展望(医歯薬出版)

ドライマウスの原因

日常生活の中にはドライマウスを引き起こす様々な原因があります。

薬や治療の副作用

副作用としてドライマウスを起こす薬剤は数多く存在しています。例として、痛みを抑える鎮痛剤、鼻炎や花粉症などのアレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬、うつ病などの治療に使われる抗うつ薬などが挙げられます。

その他、降圧薬や利尿薬、筋弛緩剤なども同様です。また、がん治療として行われる化学療法や放射線療法の副作用でも、ドライマウスの症状が起きることがあります。

喫煙やアルコールの摂取

タバコの葉に含まれるニコチンや煙中のタールなどによって血行が悪くなり、唾液の分泌量が減少すると言われています。また、アルコールを飲みすぎる利尿作用が働いて脱水を招きます唾液の分泌量が減ります。

口呼吸

口呼吸とは、空気を吸うときと吐くときの両方、もしくはどちらか一方でも、口から呼吸を行う呼吸法です。口呼吸をする習慣がある人や、睡眠中にいびきをかいて口を開ける時間が長い人は、口内の唾液が蒸発してしまうためドライマウスになりやすい傾向があります。

口周りの筋力低下

唾液は、あごや舌など口周りの筋肉を動かすことによって分泌されやすくなります。やわらかい食べ物を食べる習慣があると口周りの筋力が衰え、唾液分泌の減少を招きやすいので注意が必要です。また、加齢によっても口周りの筋肉が低下して唾液の分泌量が減り、結果的にドライマウスになりやすくなります。

咀嚼の回数が少ない

口周りの筋肉を使わなくなる原因として、やわらかい食べ物を好むこと以外に、急いで食事をする人や1人で食事をする人に、食事全体の咀嚼回数が少なくなり、結果、口周りの筋力が低下することも考えられます。

人と話す時間の減少

人は高齢になっていくと、コミュニティが狭まり、結果、人と会話する時間も減少していきます。口周りの筋肉を使わないということは、人と話す時間も少なくなっている証拠かもしれません。

精神的ストレス

唾液の分泌は精神的なストレスも深く関係しています。リラックスしている状態だと唾液の分泌量は増え、ストレスがあるとき、または緊張したときは分泌量が減ってしまいます。ストレスを抱えた状態が続くと口内が乾燥する状態も長引き、ドライマウスの症状が慢性化することもあります。

ドライマウスの原因になる疾患

ドライマウスは、疾患によっても引き起こされる場合があります。

  • 糖尿病や腎不全
  • 病気による神経障害
  • シェーグレン症候群
  • 更年期障害

唾液の分泌は、女性ホルモンの影響を受けることが分かっています。女性ホルモンが乱れやすい更年期には唾液の分泌量が減り、ドライマウスになることがあります。また、更年期に起こる自律神経のバランスの崩れも、唾液分泌に影響していると言われています。

ドライマウスかどうかをチェックする

  • 口の中がネバつく
  • 口臭がする
  • パンなど水分が少ないものが食べにくい
  • 笑った時に唇が前歯にくっついてしまう
  • 舌がヒリヒリする、痛い
  • 味の濃いものが舌にしみる
  • 喉が渇く
  • 夜中に水分を求めて目が覚めることがある

上記のような症状が一つでも当てはまれば、ドライマウスの可能性があります。

自分でできるドライマウスの対策

加齢とともにドライマウスになるとしたら、それは仕方ないことですが、改善につなげるために日常生活で自分でできる対策をあげてみました。

口周りのストレッチをする

唾液の分泌を促すには、口周りのストレッチや唾液腺がある場所をマッサージするのも効果的です。口を横に引いたり、突き出したりします。また、頬を膨らませたり、息を吸ったりしながら口周りを動かしましょう。

舌ストレッチ

水分摂取のタイミングで、舌を上顎に付けたり、左右に動かしたりします。舌の先で上の歯茎や下の歯茎をなぞったりして、舌を動かして唾液を分泌させます。

唾液腺のマッサージ

頬に4本の指を当て、耳下腺を軽くほぐします。指で耳下から顎下まで、5ヵ所ぐらいに分けて顎下腺を押していきます。顎の真下に両親指を当て、グッと突き上げるように舌下腺を押します。

ガムを噛む・酸味のあるものを食べる

ガムを噛むなどして顎の筋肉を鍛えると、唾液の分泌につながります。また、梅干しを始めとする唾液が出やすい酸味のある食品を摂るのも1つの方法です。 

マスクをして寝る

睡眠中に口呼吸をしていると、口の中が乾燥しやすいです。マスクをして寝ると、息がマスク内にこもるため湿度が高くなり、口内の乾燥を防げます。鼻を出して口だけマスクで覆えば、鼻で呼吸がしやすくなるでしょう。

ドライマウスはさまざまな原因で引き起こされることがわかりました。まずは口の中の環境を整え、原因別に適切な治療を受けることが必要ですね。そして、自分でできる対策も取り入れながら、ドライマウスの改善につなげていきましょう!

唾液の分泌を促すエクササイズを紹介しております。ぜひ、ご覧ください。

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