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【こむら返り】夜中に足がつって、睡眠不足になる原因とは?

2022 11/16

『昨日、夜中に足がつって目が覚めてしまった〜』なんていう話をたまに聞きます。私も一度だけ、寝ている時にふくらはぎがビキビキーーっとつって、あわててしまったことがあります。あの痛さには、びっくりして夜中起きてしまいます。ふくらはぎがつってしまうのを【こむら返り】というんですね。今回は、寝ている時にふくらはぎがつる、こむら返りについてまとめました。

目次

「足がつる」ってどんな状態?

「つる」という単語は、漢字では「攣る」と書きます。この文字は「痙攣(けいれん)」という単語で使用されることからわかるとおり、つるという現象は「筋肉の痙攣」になります。医学用語では「有痛性筋痙攣(けいれん)」や「筋クランプ」とも表現されます。「こむら返り」とは、こむら(腓:現在でいうふくらはぎの部分)に起こる場合で、太ももや手足の指、首などの筋肉にも起こることがあります。

一般的な、足がつる原因とは?

足がつる原因は、筋肉疲労や脱水・電解質の喪失・血流障害などが原因であると考えられています。そのため、スポーツ後や夜間などに発症する場合が多く見られます。

夜間に足がつる原因は、筋肉の誤作動?

脳には、古い記憶を司る旧皮質と、新しい 記憶を司る新皮質とがあります。このどちら もが眠った状態になるのが、理想的な睡眠で す。しかし、加齢やストレスなどが原因で睡 眠の質が低下すると、新皮質は眠っても旧皮 質は起きたままになります(夢を見ている状 態と考えるとわかりやすいでしょう)。

ここで 脳から「歩け」「動け」という指示が出ると、 その命令が筋肉に伝わります。しかし、実際 は寝ているので、歩いたり動いたりするわけ にはいきません。正常ならば、ここで筋肉に ある「ゴルジ腱器官」という部分が、運動を 抑制します。ゴルジ腱器官は、筋肉の過剰な 収縮を防ぐため、筋肉を弛緩させる働きをします。

ところが、下肢の静脈のうっ血など何ら かの異常があると、ゴルジ腱器官が麻痺して しまって作用しなくなります。すると、筋肉 が急に収縮して痙攣を起こし、激しい痛みが 起きるのです。いわゆる誤作動というのでしょうか。つまり、睡眠の質の低下と筋 肉の機能の異常によって、こむら返りが起こるのです。

こむら返りが起こりやすい人とは?

運動後や夏などで脱水などが進行した場合などが起こりやすい傾向にあります。炎天下でプレイしている野球部員やサッカー部員など、試合でたまに見かけますね。

また薬剤の使用や、妊娠など、あるいは元々持病があるような人でもこむら返りは起こりやすくなると考えられています。

健康な人でも激しい運動や長時間の立ち仕事の後に下肢を中心に起こることがありますが、50歳以上では、ほぼ全員が一度は夜間のこむら返りを経験しており、60歳以上の6%が毎晩こむら返りに襲われているという報告もあります。

50歳を超えるとリスクが高まるのは、なぜか

では、なぜ50歳以降で起こりやすくなってしまうのでしょうか。その理由として、若いときより運動量が減っているため、筋肉量が減少している⇒筋肉内の血行が低下する⇒乳酸などの疲労物質が排出しづらい⇒末梢神経の興奮を抑えにくくなる⇒筋肉の細胞が暴走しやすい、ということが考えられています。そのほか年を重ねると、睡眠の質が落ちてしまうということも原因のひとつです。

足がつる症状の予防は?

水分を十分摂取する


暑い季節は気温上昇に伴う水分の喪失量も多く、夜間などでもよく汗をかいてしまい、脱水傾向になりがちのため、しっかりと水分を補給することを心がけましょう。

身体を冷やさない

エアコンや寒い季節の気温低下などによる冷えは、血行不良を引き起こす可能性があります。血行不良をやわらげるため、散歩、ストレッチ、マッサージなども予防法としておすすめです。ストレッチはふくらはぎを丁寧に1回10〜30秒を数回、それを1日2〜4回実施することを推奨します。

睡眠の質を上げるための軽い運動を心がける

夜ぐっすり眠るためには、昼寝をなるべくしないようにして、日中にウォーキングやストレッチなどの軽い運動をするようにします。慣れない運動ですと、筋肉疲労によってかえってつったりするかもしれませんが、体調を整え体力維持のためにも、軽い運動をした方が良いですね。

足がつってしまった時にできる対策

足がつってしまった場合の応急処置としては、痙攣が起こっている筋肉を伸ばすことで、回復させることが可能です。最も簡単な方法は、膝を伸ばした状態で足首を上に反らせてストレッチする方法です。ただし、あわてて強く引っ張ると、ふくらはぎを損傷することもあります。痛くて驚きますが、あるところまでふくらはぎがつりきると緩んでいきますので、それからストレッチすると良いでしょう。

足の痙攣に効果的な処方箋などもあり、足がつる状態があまり頻繁に続く場合は、一度医療機関を受診することをお勧め致します。

こむら返りを予防するためには、原因についても考えることが重要で、1日の生活スタイルを見直して参考にしてみてください。

日常の中にもストレッチを
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